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アニサキス
アニサキスとは?
アニサキスは、生の魚介類に寄生する虫で、人がこれらを摂取することで生きたアニサキスが含まれる魚を食べると、稀に胃や腸の壁に侵入し、強い腹痛、嘔吐、蕁麻疹などの食中毒のような症状を引きおこすことがあります。症状は軽い腹痛から重度の腸閉塞に至るまで多岐にわたり、感染後約1週間で死滅するため、無症状の場合もあります。アニサキスを死滅させるには、魚を60℃以上で1分以上加熱するか、マイナス20℃以下で24時間以上冷凍する必要があります。冷蔵技術の進歩に伴い、アニサキス感染が増加しています。
アニサキスの感染リスクのある魚
アニサキスが寄生する可能性は、すべての魚に存在しますが、特に以下の魚に多く見られます。
- サバ(特にシメサバ)
- イカ
- ホタルイカ
- サンマ
- サケ
- イワシ
- タラ
- ホッケ
アニサキスが引きおこす症状
アニサキス感染は、胃アニサキス症、腸アニサキス症、消化管外アニサキス症の3つのタイプに分類されます。胃アニサキス症では、食後3~4時間で上腹部痛、吐き気、嘔吐などがあらわれます。腸アニサキス症では、食後数時間から数日で下腹部痛、吐き気、嘔吐、発熱などがあらわれ、重症化すると腸閉塞や腸穿孔がおこることもあります。消化管外アニサキス症は、アニサキスが消化管を突き破り、腹腔内に寄生することでおこります。
アニサキスによるアレルギー反応の可能性には注意が必要
アニサキスによるアレルギー反応も報告されており、蕁麻疹、血圧低下、呼吸困難、意識喪失などの症状がみられます。最悪の場合、アナフィラキシーショックがおこる可能性もあります。アナフィラキシーショックの原因として、アニサキスは食物や薬剤に次いで日本国内で3番目に多い原因とされています。
アニサキスの検査と治療
検査としては、問診後に胃カメラ検査、エコー検査、レントゲン検査、血液検査などが行われます。治療では、胃カメラ検査でアニサキスを発見した場合、即座に摘出します。内視鏡を使用した除去が困難な場合は、薬による症状の管理とアニサキスの自然死を待つ方法が一般的です。
安全な食事のためのアニサキス予防法
アニサキス予防のためには、生の海の魚や貝を食べることを避けることが重要です。60度以上で1分以上加熱するか、マイナス20度以下で24時間以上冷凍することでアニサキスを死滅させることができます。アニサキスは目で見える大きさ(約15ミリ)なので、調理時や食事時に注意をしましょう。特に刺身の場合は、新鮮な魚の内臓を速やかに取り除くことも大切です。
当クリニックでは、アニサキスが疑われたら
迅速な胃カメラ検査・治療を実施
アニサキスは激しい症状で苦しむ場合があります。当クリニックでは、経験豊富な専門医が速やかに胃カメラによる検査・治療が可能です。症状にお悩みの方は、まずはお電話にてお問い合わせください。しっかりと丁寧にご対応をさせていただきます。