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大腸炎・大腸がん
大腸炎とは?
大腸炎は、大腸の炎症を引き起こす疾患で、その原因には感染性腸炎(寄生虫、細菌、ウイルス由来)、潰瘍性大腸炎、虚血性大腸炎、クローン病などがあります。潰瘍性大腸炎とクローン病は原因不明で、炎症性腸疾患のカテゴリーに分類されます。
大腸炎の症状と診断
症状は下痢、腹痛、血便が主で、場合によっては発熱や体重減少が伴います。診断には詳しく症状をお聞きする問診、血液検査、便検査、内視鏡検査が重要です。特に内視鏡検査では炎症、潰瘍、びらんなどの所見を確認します。
大腸炎の治療
治療は原因に応じて異なりますが、感染性大腸炎には抗生物質や抗寄生虫薬、潰瘍性大腸炎やクローン病には免疫抑制剤や生物学的製剤などが用いられます。虚血性大腸炎には血流改善を目指した治療(主に腸管安静)がおこなわれます。
大腸がんとは?
大腸がんは大腸の粘膜細胞から発生する悪性腫瘍です。近年、患者数は増加傾向にあり、早期発見が生存率を大きく左右します。
大腸がんの症状と診断
早期の大腸がんは無症状のことが多いですが、進行すると血便、排便習慣の変化、便の狭小化、残便感、貧血、腹痛、嘔吐などが現れます。診断には内視鏡検査が最も重要で、組織検査をおこなって腫瘍の存在を確認します。
大腸がんの原因
大腸がんの原因には年齢、遺伝的要因、食生活、運動不足、喫煙、アルコール消費などがあります。
大腸がんの治療
治療には内視鏡治療、外科治療、化学療法があります。早期の大腸がんは内視鏡治療で切除可能です。進行がんの場合は外科手術で腫瘍を切除し、場合によっては化学療法がおこなわれます。
大腸炎と大腸がんの鑑別が大切
大腸炎と大腸がんは、いずれも大腸の疾患であり、いくつかの症状が似ています。しかし、これらを正確に鑑別することは治療方針を決定する上で非常に重要です。正確な鑑別診断には、専門医が、個々の患者様の症状や病歴をしっかりとお聞きし検査結果と合わせて総合的に評価して診断します。当クリニックでも、経験豊富な専門医が丁寧な診察と詳細な検査をおこない、正確な診断と最適な治療計画をご提案いたします。
問診で確認(症状の比較)
大腸炎は通常、激しい下痢、腹痛、時に血便を伴いますが、大腸がんでは初期は無症状のことが多く、進行すると血便や排便習慣の変化が見られます。
大腸がんの場合、便が細くなる狭小化や残便感が特徴的なことがあります。
内視鏡検査
大腸炎では炎症、潰瘍、びらんなどの炎症性変化が観察されます。
大腸がんでは、腫瘍性の病変やポリープが確認されます。
生検と組織学的検査
内視鏡検査で異常所見が見られた場合、生検をおこない、顕微鏡下での組織学的検査を通じて大腸炎と大腸がんを鑑別します。
画像診断
CTスキャンやMRIは、特に大腸がんの転移や浸潤の範囲を評価する際に重要です。
血液検査
大腸がんの場合、腫瘍マーカーの異常が見られることがありますが、これは確定診断には不十分であり、他の検査結果と合わせて評価されます。
大腸炎・大腸がんの予後と予防
大腸炎の予後は良好であることが多いですが、大腸がんは早期発見が予後に大きく影響します。予防策として、次のようなことを日頃から気にかけることが大切です。
- バランスの取れた食生活
- 定期的な運動
- 喫煙とアルコールの制限
- ストレス管理
- 定期的に健康検診を受診